京都橘大学で授業を担当した背景とご縁
今回、京都橘大学 経営学部 経営学科・スポーツ経営学専攻の1年生向けに、
福原先生からのご依頼をきっかけに、特別授業を担当させていただきました。
私は普段、スポーツ×エンタメ領域で、プロスポーツチームや企業、地域と一緒に
「どうすれば人の感情が動くか」
「どうすれば街が盛り上がるか」
を現場で考える仕事をしています。
今回は、そうした実務の視点を、大学教育の場でどう伝えるかを意識しながら、
1年生にも理解でき、かつ考えるきっかけになる授業構成を行いました。
授業テーマ「スポーツ×エンタメ」をどう教えたか
授業のテーマは「スポーツ×エンタメ」。
ただし、知識を一方的に伝える講義型にはしていません。
スポーツを
「試合＝エンタメ」
と捉えている学生は多いですが、私は最初にその前提を崩すところから始めました。
スポーツの価値は、
試合前・試合中・試合後、
さらに街や地域との関係性まで含めた
“体験全体の設計”にある。
この考え方を、専門用語を使わず、具体例を交えながら説明しました。
正直に言うと、ワーク前のレクチャー時間は、反応はやや控えめで、少し眠そうな空気もありました。
ただ、これは最近の学生ではどの大学でもよく見られる光景で、想定内です。
授業で重視した3つの教育ポイント
スポーツは「試合以外」で差がつく
ここで学生に投げかけたのは、
「なぜ人は、わざわざ会場まで足を運ぶのか？」
という問いです。
演出、音楽、照明、空間、グッズ、ファン同士の一体感。
これらが合わさることで、スポーツは“体験型エンタメ”になります。
この視点は、スポーツ経営に限らず、
マーケティングや経営を学ぶ上でも重要な考え方です。
ワークに切り替えた瞬間、空気が変わる
レクチャー後に、
「最近、心が動いたエンタメ体験」を書き出し、
2〜3人で共有するワークを行いました。
すると、教室の空気が一気に変わりました。
それまで静かだった学生同士に会話が生まれ、表情も明らかに変わります。
聞くだけではなく、考えて話す。
このプロセスを入れることで、理解が一段深まることを強く感じました。
「一位以外は記憶に残らない」という戦略思考
後半では、「一位戦略」という考え方を紹介しました。
全国一位である必要はありません。
地域一位、分野一位、切り口一位でいい。
どこで一位を取るかを設計すること。
この視点は、将来どの業界に進んでも使える、経営の基礎思考です。
大学教育として感じた手応え
今回の授業を通して感じたのは、
学生の理解力や発想力は決して低くない、ということです。
ただし、
・考えるきっかけ
・話していい空気
・正解が一つではない問い
これらがなければ、表に出てこない。
ワークを通じて、学生が主体的に考え始める姿は、
教育の現場としても大きな手応えでした。
教育関係者の皆さまへ
本授業は、
・スポーツ経営
・マーケティング
・エンタメビジネス
・地域活性
といった分野を横断しながら、
現場のリアルな事例をもとに、学生の思考を動かすことを目的とした授業です。
理論を学ぶだけで終わらせず、
「なぜそうなるのか」
「自分ならどう仕掛けるか」
を考え、言語化する時間を多く取り入れています。
特に、
・理論と実務をつなぐ授業を探している
・学生が受け身にならない授業をつくりたい
・将来の仕事や社会と結びつく学びを提供したい
といった課題をお持ちの学部・学科には、
相性の良い内容だと感じています。
まとめ｜「人を、街を、モリアゲる」という視点
スポーツ×エンタメの本質は、
人の心を動かす体験を、どう設計するかにあります。
その積み重ねが、人を元気にし、
やがて街や地域を元気にしていく。
今回の授業が、学生にとって
「学ぶことは面白い」
「自分も何か仕掛けてみたい」
と思うきっかけになっていれば、これ以上嬉しいことはありません。
大学・専門学校での授業について
大学・専門学校での特別講義、集中講義、ワークショップ形式の授業など、
時間やテーマに応じて柔軟に対応しています。
なお、元芸人でもあるため（笑）、
一方通行の講義ではなく、
学生の反応を見ながら場をつくり、空気を動かす授業を得意としています。
実務の話を交えながら、
学生が自然と前のめりになる時間設計を心がけています。
また現在、
福岡医健・スポーツ専門学校にて
常勤講師としても授業を担当しています。
大学・専門学校での授業をご検討の際は、
どうぞお気軽にお問い合わせください。
